世界ミス・ユニバース機構の新CEOは、初の「元男性の」女性
2022年10月27日。バンコクからのプレスリリースでは、Miss Universe Organization・世界ミス・ユニバース機構 はタイのグローバル企業、JKNグローバル・グループに買収されました。
これにより、Miss Universe Organization・世界ミス・ユニバース機構の新CEO(最高責任者)には、同企業のCEOであるAnne Jakapong Jakrajutatip(アン・ジャカポン・ジャクラジュタティップ)氏が就任します。
Anne Jakapong Jakrajutatipさん。Miss Universe Organization・世界ミス・ユニバース機構として初の女性CEOとなります。
きれいな方ですね。
実はこの方、元男性です。つまり性転換したトランスジェンダーです。
経営者として成功し、トランスジェンダーとしてはアジア1の富豪と呼ばれています。
中華系タイ人の家庭に、5人兄弟の長男として生まれました。実家はバンコクでいくつもの会社を経営する実業家の一家。
成長して男子校に通いましたが、その頃から自分の性について、女性であるというアイデンティティを持つようになっていたと言っています。
高校はオーストラリア、大学はアメリカの大学に通い、帰国後は父の事業のうちレンタルビデオチェーンを任され事業を拡大。今ではJKNグローバル・グループとして、コンテンツ事業、化粧品事業などタイ屈指の総合エンタテイメント企業グループに成長させました。
そして今回のMiss Universe Organization・世界ミス・ユニバース機構買収に至ったわけです。
なかなかのやり手ですね。
同時に性転換手術を受けて、晴れて念願の女性となりました。
今では、結婚されお子さんも2人いらっしゃいます。
タイはトランスジェンダーや同性愛などに寛容なお国柄として知られています。
ミスニューハーフコンテスト。出場者は肉体的には男性か、性転換した元男性です。
日本ではミスおかまコンテストなどと揶揄する向きもありますが、当地では立派なミスコンテストです。
となると、今後ミス・ユニバースもトランスジェンダーに門戸を開く可能性もあります。いや新CEOのAnne Jakapong Jakrajutatip氏のアイデンティティからすれば、当然そうなるでしょう。
世界中の女性たちの憧れであり、名誉でもあるミス・ユニバースも、時代の変化を受け入れていくことになるのでしょうか。
これは1960年のミスユニバース世界大会。優勝は日本代表の児島明子さん。
ちなみに、今回買収した機構には、ミスUSA(アメリカ代表)と、ミス・ティーンUSAの開催権も所属したままのようです。
タイの会社がアメリカ国内のミスコンテストを開催するというのは、ちょっと難しい気もします。
今後、新しいプレスリリースがあるかもしれません。
ミスUSA(アメリカ代表選出大会)
ミス・ティーンUSA